きゅうりの奇形果と発生要因

葛v留米原種育成会

発病形態 発生要因 対策
尻細・尻コケ ◎乾燥(空中湿度不足・土壌中の水分不足)
→通路散水・ムラのない灌水
◎密植・過繁茂による光線不足 →上段・中段の摘葉による採光の改善
◎高温・高地温による栄養不足 →充分な換気と空中湿度を与える
◎摘葉過多 →一度に2枚以下の摘葉が良い
肩こけ ◎低温(昼夜)で果実肥大が悪い →気温を上げて肥大を早める
◎光線不足による栄養不良 →採光を良くして敵果する
◎栄養過多 →摘葉・摘芯で樹勢の調節を図る
◎低地温で根の活力が悪いとき →地温を高め根の活力を高める
尻太 ◎樹勢の衰弱(軟弱徒長で成り込み過ぎ) →葉肉が厚くガッチリした生育をさせ、高温・多灌水を避ける
◎高温・高夜温管理 →ハウスの換気を充分にし、夕方のしめこみが早過ぎないこと
◎曇雨天による日照不足(同化養分不足) →夜温を下げ、夜間の呼吸作用を抑える
◎多灌水による水分過多 →灌水は少量行う
◎摘葉・摘果過多 →強度の摘葉・摘果は避ける
曲がり ◎光線不足 →光量に応じた温度管理
◎成り疲れ(老化) →摘果・葉面散布・誘引
◎過乾燥(高温) →空中湿度の保持・灌水、換気
◎密植・過繁茂による栄養過多 →摘葉・整枝による採光の改善
流れ果 開花前流れ果
◎樹勢の弱りが激しいとき →摘果・追肥・葉面散布
◎光線不足が激しいとき →受光態勢の改善と受光量に応じた夜温管理
開花後の流れ果
◎光線不足が激しいとき →受光態勢の改善と受光量に応じた夜温管理
◎高夜温管理 →換気を充分に行う
◎栄養過多 →摘葉・摘果

@雌花が小さく流れ果となる
 →草勢が強すぎるか、弱くて流れるか
 ●強くて流れる場合は、栄養生長気味、水のかけ過ぎ。P、Kの葉面散布、摘葉、側枝摘み
 ●弱くて流れる場合は、徒長的な成育→うすい肥料をやる。

A葉色がまだらになりモザイク症状(バイラス)
  →ウイルス病   株元から切り取る。効く薬はありません。残しても治りませんし、他の株にうつって被害が大きくなるだけです。

B主枝果実短形果
  →高温乾燥により節間が詰まるか、光線不足で軟弱な樹姿の場合、雌花は3pくらいとなり、短形果になるか、流れ果となる。

C尻細果・芯焼け
 →高温乾燥→土壌水分及び、ハウス内湿度を高める。
  草勢強すぎの場合→摘芯・摘葉
  高温障害→遮光をする

D尻太果
 →樹勢の弱り→葉面散布と追肥
 →栄養不足→葉面散布と追肥、発根剤で根張りを良くする。
 →高夜温と多湿→換気をよくする。蒸れないようにする。

E裂果
 →急速な夜間の湿度変化により発生する。最低気温12℃〜13℃位から翌日急に7℃以下に下がる時、裂果となる。前日との差が5℃以上
 夕方から夜間の保温に努める。ハウス内湿度を少なくする。暖房機の設定10℃以上にする。

F急性萎凋症
  →チローシス→地上部と地下部のバランスが悪い

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