ミカンキイロアザミウマ類
  •  発病株はすぐに抜き取り、焼却又は埋没処理する。
  •  媒介昆虫であるアザミウマ類の防除を徹底する。
  •  未発生地では種苗による持ち込みに注意する。
  •  TSWV及びアザミウマ類はともに広い寄主範囲をもち、雑草等も増殖源となるので、ほ場とその周辺の除草に努める。
  •  アザミウマ類の防除対策として、ハウス開口部の寒冷紗被覆、近紫外線カットフィルムの利用、シルバーポリマルチなど物理的な方法を積極的に活用する。
  •  観賞用の花き類はアザミウマ類の発生源となるので、ほ場内に持ち込まないようにする。
  •  不必要な株は速やかに処分する。キク栽培では親株は必要最小限養成し、アザミウマ類の防除を徹底する。  
  •  栽培終了後は直ちにハウスを密閉し、5〜7日間蒸し込み処理を行い、その後、残渣を焼却処分する。
ミカンキイロアザミウマ成虫
★ミカンキイロアザミウマ:アザミウマ類のなかでミカンキイロアザミウマはTSWV媒介能力の高いことが知られています。アザミウマの1令幼虫がウィルスを獲得し、羽化した成虫が植物を移動し、ウィルスを伝播します。しかし、その成虫が産卵する卵にはウィルスが感染していることはありません。
このウィルスは非常に広い範囲の植物に感染する病気で、マメ科やキク科(写真9)、ナス科では感染すると全身に激しい病徴を示します。
ミナミキイロ
アザミウマの頭部
ミカンキイロ
アザミウマの成虫頭部

ウィルスに効く農薬はないので、ウィルス病が発生したら、周囲に広がらないように、それらを抜き取って埋めたり焼却処分することです。
また、ウィルスを害虫が媒介しなければ、ウィルス病には感染しないことになるので、伝染環を完全にたち切り、アブラムシやアザミウマを植物に寄せ付けないようにすればウィルスを媒介されないことになります。この手法として、農薬による媒介虫の防除があります。

アザミウマの食害痕
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